埼玉の自己破産・債務整理 司法書士柴崎事務所(埼玉県東松山市) 簡裁訴訟代理関係業務認定司法書士

自己破産・債務整理・過払金返還訴訟手続


 
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過払い金返還訴訟


 利息制限法所定の利率(15−20%)を超えて消費者金融との取引を長年行っていると,逆にお金を取り返せる場合がでてくることは,任意整理・特定調停のページでご説明したとおりです。
 債務整理手続で貸金業者から取引経過を入手し,利息制限法所定の利率(15−20%)で計算し直すと払いすぎている金額が判明します。これを返してくれと言っても,業者によっては素直に返しません。そこで,過払金返還の訴訟(不当利得返還請求訴訟)を起こします。

  1. 過払い金返還訴訟の訴状
  2. 過払い金返還訴訟の注意点

過払い金返還訴訟の訴状


 下記のような訴状を作り,訴えを提起します。


訴    状

平成  年  月  日

○○簡易裁判所 御中

                     原告訴訟代理人司法書士 ○○ ○○

○○○−○○○○

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

原告                    ○○ ○○

○○○−○○○○  

○○○○○○○○○○○○○○○○(送達場所)
原告訴訟代理人      司法書士 ○○ ○○

電 話 0493−31−2010

FAX 0493−31−○○○○

〒○○−○○○○

○○○○○○○○○○○○○○○○○○

被告                    株式会社 ○○○○

上記代表者代表取締役 ○○ ○○

不当利得返還請求事件

訴訟物の価額       金○○万○○○○

ちょう用印紙額    金○○○○

第1 請求の趣旨

  1. 被告は,原告に対し,金○○○○円,及びうち金○○○○円に対する平成○○○○○○日から支払済みに至るまで年5パーセントの割合による金員を支払え。
  2. 訴訟費用は被告の負担とする。

との判決及び第1項につき仮執行の宣言を求める。

第2 請求の原因

  1.  原告は,平成○○○○○○日から,貸金業者である被告との間で継続的に金銭消費貸借取引を行い,金銭の借入れ及び弁済を繰り返してきた。なお,借入金及び弁済金の額ならびに各取引日については別紙「計算書」記載のとおりである(甲1)。
  2.  ところで,被告の原告に対する貸付は,利息制限法を超過するものであるため,同法超過利息の弁済については元本に充当されるべきである。
  3.  そこで,原告と被告との今日に至るまでの取引経過を利息制限法所定の金利に引き直して利息及び元金に充当した結果,別紙「計算書」のとおり金○○○○円の過払いを生じている。したがって、原告は金○○○○円の損害を被り、被告は同額の利得を得た。
  4.  被告は貸金業者であるので,前項の被告の利得が法律上の原因に基づかないことを知っていた。従って,被告は民法704条でいうところの悪意の受益者であり,平成○○○○○○日までの不当利得に対する利息は,別紙「計算書」の「過払金の利息」欄に記載のとおり金○○○○円である。
  5.  よって原告は被告に対し,不当利得返還請求権に基づき金○○○○円,平成○○○○○○日までの利息支払請求権に基づき金○○○○円,及び金○○○○円に対する平成○○○○○○日から支払済みに至るまで年5パーセントの割合による金員の支払いを求める。

証  拠  方  法

  1. 甲第1号証       取引履歴照会表

附  属  書  類


  1. 訴状副本                               1通
  2. 甲第1号証(写し)                   1通
  3. 現在事項全部証明書                   1通
  4. 訴訟委任状                            1通

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過払い金返還訴訟の注意点


 任意整理・特定調停のページで,特別な条件を満たさない限り,利息制限法所定の利率(15−20%)を超える部分を支払う必要がないと申し上げました。過払金返還訴訟で一番に注意すべきは,この特別な条件を満たしているかどうかです。特別な条件を満たしていると裁判官が判断すると,貸金業者の言い値を払うことになってしまいます。この特別な条件とは,貸金業の規制等に関する法律第43条の通称「みなし弁済」の要件です。

  貸金業の規制等に関する法律
(任意に支払つた場合のみなし弁済)
第43条 
 貸金業者が業として行う金銭を目的とする消費貸借上の利息(利息制限法(昭和29年法律第100号)第3条の規定により利息とみなされるものを含む。)の契約に基づき、債務者が利息として任意に支払つた金銭の額が、同法第1条第1項に定める利息の制限額を超える場合において、その支払が次の各号に該当するときは、当該超過部分の支払は、同項の規定にかかわらず、有効な利息の債務の弁済とみなす。
  1.  第17条第1項(第24条第2項、第24条の2第2項、第24条の3第2項、第24条の4第2項及び第24条の5第2項において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)の規定により第17条第1項に規定する書面を交付している場合又は同条第2項から第4項まで(第24条第2項、第24条の2第2項、第24条の3第2項、第24条の4第2項及び第24条の5第2項において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)の規定により第17条第2項から第4項までに規定するすべての書面を交付している場合におけるその交付をしている者に対する貸付けの契約に基づく支払
  2.  第18条第1項(第24条第2項、第24条の2第2項、第24条の3第2項、第24条の4第2項及び第24条の5第2項において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)の規定により第18条第1項に規定する書面を交付した場合における同項の弁済に係る支払

つまり,

  1. 消費貸借契約の締結のときに貸主が貸金業者であること
  2. 業として行う金銭消費貸借上の利息または損害金の契約に基づく支払いであること
  3. 利息制限法に定める制限額を超える金銭を
    1. 債務者が
    2. 利息または損害金として
    3. 任意に
    4. 支払ったこと
  4. 法17条の規定により法定の契約書面(17条書面)を交付している者に対する支払いであること
  5. 法18条の規定により法定の受取証書(18条書面)を交付した場合における支払いであること
の条件を満たすと,利息制限法所定の利率(15−20%)を超える支払いも有効とみなされてしまいます。17条書面とは,貸付の際に交付する書面で,貸金業の規制等に関する法律第17条に規定されていることが全て書いてなければいけません。また,18条書面は返済の際に交付する書面で,貸金業の規制等に関する法律第18条に規定されていることが全て書いてなければいけません。
 契約書や領収書の類をもらったことがなければ,43条のみなし弁済規定は適用されません。もらったことがあっても,規定されていることが全て書かれていなければ,17条書面,18条書面とはなりません(緩和解釈している判例もあります)。しかし,これらについての判例は常に変化していますので,過払い金返還訴訟は専門家に依頼することをお勧めいたします。

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